南ア中央銀行を国有化?!と、南アの名産プラチナ価格が下がる2つの理由!
ゴーダン財務相が行ったり来たりだった南アフリカ、とうとう2017年の第一四半期のGDPがマイナスになってリセッション宣言しました。ってリセッションってなに?それは「景気後退」という意味です。
それだけじゃなく、7月5日にビックリなヘッドラインが流れてきて、「南アランドどうなるの?」となったや~ん。産出量世界一のプラチナも割と気になる(;´・ω・)
この記事の目次
7月5日の「SARB国有化」のニュースとは
SARBは南アフリカの中央銀行です。これを「民間の株主がSARBの株式を保有しているのは特異である」と、中銀の完全国有化を目指す決議案をまとめたとの声明がありました。
夕方にヘッドラインに流れていっきにランド落ちまくりでしたが、これブルームバーグの記事なので、きゃべつは一瞬(まさかフェイクニュース?)と思いましたが、けっこうマジみたいです。
与党ANCの正式な話らしい
言い出したのは与党のANC。ズマ大統領本人の言葉ではないのですが、どうやら本気のようです。
どっちがいいんだろうという議論は昔からあるのですが、やっぱり「中央銀行の独立性」が脅かされる話になってくるので、ガヤつきました。政府が中央銀行を好きなようにしたらアカンやろって話ですね。
(日本でも、政府と日銀の会計同じにしたらどや!っていう教授がいるけど(;´・ω・))
ただし、この案が提出されるのは12月の全国選挙人会議という時だそうで、あまり慌てている感じでもないです。
これを話したのは、ANCのイーノック・ゴードングワーナ経済改革責任者。記者会見での発言なので、どうやら本当みたいです。
「関係筋によると」「ANCに近い関係者によると」とかってなってないですからね(;´・ω・)
表面では良いこと言うけど、どの国もそんなんしたら、絶対好きなだけお札刷ったり借金したりってなっちゃいそうじゃないですか(;´・ω・)
最近、お騒がせな南アフリカのバタバタいろいろまとめ
ついこの間の4月には南アフリカの国債の格付けがとうとう「投資不適格」になりましたよね~。
まだまだ記憶に新しいのに、どんどんいろいろ起きてしまう南アフリカ。FXのほうでランドのキャリートレードしたいんだけど下がってたら意味ないしなあ(;^_^A
リセッションまで起きたお騒がせな南アフリカの出来事
とにかく、乱高下という言葉がぴったりのランド。うまく捉えればバイナリーオプションでも美味しいのですが……。
「投資不適格」騒ぎのほかにも第一四半期GDPでとうとうリセッションしてしまいました。
四半期のGDPが2回連続で、マイナス成長だとリセッションというのは、主にアメリカで言われるのですが、どの国に対してもこういう見方を、市場はするみたいなんですよね(;^_^A
では~、このところ印象に残った「南ア大丈夫かいな?!」な出来事まとめです。
ゴーダン財務相が解任されてしまった3月末までのまとめはこちら。
2017年4月 | 格付会社S&Pが南アフリカを「投資不適格」のBB+に1ノッチ下げた。主な理由は市場から信頼されていたゴーダン財務相を辞めさせたから |
2017年3月7日 | 2016年の第4四半期のGDP。前期比年率で-0.3%の成長率で、次もマイナスならリセッションという危機! |
2017年6月6日 | 注目された第1四半期のGDPは、前期比年率-0.7%で、とうとうリセッション(景気後退)!このときもランド売られました。 |
2017年6月21日 | ギガバ財務相「南アフリカは中銀の独立性を損なってはいけない」と発言。ここでフラグが立ちました! |
2017年6月22~28日 | ズマ大統領「政府はリセッションを深刻に懸念」とクガニャゴ南ア中銀総裁「利上げサイクルの終わりに来ている」の弱気発言で確変状態に! |
2017年7月5日 | とうとう政府が「南ア中央銀行(SARB)を国有化と提案」の報道!!! |
てな流れでした~。
今回のことは、リセッション後の対応として提案されているんだろうけど、いきなり歴史を覆すようなことをサラッとするのが南アフリカ。ランドをトレードしたいほうにとっては、困りものです。
今後、どんな流れが来るのかはわからないですが、良い材料あんまりなさそう。
せっかく円キャリートレードが再ブームなのに……。
では、次はプラチナ価格がまた下がったよねというまとめです。
南アはダイヤモンドだけでなく、プラチナも産出するので、バイナリーオプションでできる業者は少ないですが、主要コモディティだと思っているので、一応気になっています。
南アランドのせいでプラチナ価格も下がる1つの理由と、プラチナだけの理由で下がる1つの理由
プラチナ(白金)の産出量は南アフリカが世界一!
以前も希少価値はプラチナのほうが高いのに、金の価格が上回っていると書きました。バイナリーオプションでは以前も調べた通り、プラチナCFDなどは取引できるところがありません(日本語対応のところでは)。
でも、プラチナ価格が下がるリスクがあるなら「商品市場」には響いてくるし、そこからドル/円なんかにも響くはずなので、やっぱり気になる!
日本の自動車と同じ理由で、ランド安を喜んでいたら、プラチナ価格が下がっていく
え~っと、日本って自動車輸出国ですから、いつも「円安嬉しい」「円安嬉しい」と言っています。
アメリカにトヨタの自動車を輸出すれば、ドルを支払ってもらえます。で、そのドルの価値が高い(円安)ときのほうが、そうでないときよりも儲けが大きいからです。
南アフリカは、プラチナを輸出するので、日本の自動車メーカーが喜ぶのと同じ理由で「ランド安嬉しい」と言います。それで、最初は儲かるのですが、嬉しくなってバンバン設備投資をして、プラチナを生産しすぎると供給が増えすぎて需給が崩れます。
供給が増えると価格が安くなりますから、それでプラチナ価格が下がるという話です。これが1つ目の理由。
プラチナだけの理由でプラチナ価格が下がるのはこれ
以前の記事でも、ちらっと触れましたが、自動車部品に使われなくなり、人気が落ちて価格が下がったのです。
一時プラチナ価格が暴騰したときがありました。このときは、自動車の触媒の材料として大人気だったのです。
ちょうど地球温暖化で、排出ガス規制がスタートしたのですが、そのときに自動車のマフラーの中の触媒という部分にプラチナを使うと、排気ガスをよりきれいにすることができるので使われたのです。
(フォルクスワーゲン社がそれで不正をして、そのときもプラチナ価格がなぜか下がりましたね~)
さて!
プラチナがこれで脚光を浴びたのは、もう昔の話……。だってもはや電気自動車、ハイブリッド車の時代ですよ。今朝、ボルボが徐々に電気自動車に移行して、最終的にはガソリン車は作らなくなるというニュースが流れていました。
使われなくなれば、価格も落ちるということです。
南アフリカと南アランドまとめ
プラチナって、金と同じように錆びないしじょうぶだし、工業用に他にもいくらでも使い道が出てくるんじゃないかなって思いますから、奈落の底まで落ち続けるものじゃないときゃべつは思ってます。
ただし、新しくて人気の使い道がいつ出てくるかは、わからないのでニュース注視ということで。
南アランド、普通は経済指標の時間はスプレッドが開くからやらないのがセオリーですが、いつ変な発言が出るかは他の地政学リスクのある通貨と同じですから、逆に指標の時間だけトレードというのも選択肢として考えておこうかな。
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