3月15日大クラッシュまとめ……ドル/円の動き
3月15日に大暴落の説、どうだったか気になるや~ん。
雑誌やウェブサイトでわいわい騒いでいたけど、そういうときに限って結局平和にすぎないですか~(笑)!?今回もこのパターンだったようなので、ふりかえります。
この記事の目次
3月15日に押し寄せた世界各国の重要イベント
思ったよりもみんな知ってたオランダの下院総選挙、そのほかにもならべてみるとびっくりするほどイベントが並んだのが3月15日。というか日本だと3月16日の朝までひっぱるし、その流れでイベントの影響を真っ先に受けるのが日本の株式市場だという( ;∀;)
3月15日にはこれだけイベントがあったよ
まず並べて眺めてみましょう~。
日本 春闘 集中回答日
アメリカ FOMC政策金利発表(14日からスタートで、日本時間16日午前3時に発表)
アメリカ 連邦債務上限引き上げ期限
アメリカ 小売売上高、消費者物価指数
アメリカ EIA原油在庫
英国 雇用統計
ユーロ圏 オランダ下院総選挙
英国では、ほかにEU離脱問題について3月31日がしめきりのメイ首相の宿題があります。結果的には3月14日には「50条を行使できる」となったのですが、「ブレグジット法案」というものが、それまでに何度も上院、下院をいったり来たりしていました。「50条を行使する」とは、「イギリスはEUを離脱します!いまから手続きにはいります!」ということを宣言するっていうことです。
やっと14日には英国がわの準備が整ったという形になりましたが、今度はEU側が「ちょ、オランダとかフランスとかドイツとか選挙あるし、6月から交渉はじめるってことでいい?」と言い出して変なことになっています。
3月16日の朝がもっと大変だったよ
ニュージーランド GDP
スイス スイス中銀政策金利発表
英国 政策金利発表ノルウェー 政策金利発表
インドネシア政策金利発表
トルコ 政策金利発表
ノルウェー、トルコ、スイス、という普段はあまり気に留めない国なのですが、3月というのは毎年相場が荒れるので、なにがきっかけになるかわからず、「いちおうあるらしいな」程度に知っておいてもよかったのかなと思っています。
特にトルコですが、オランダの選挙前に急に注目のオランダと仲たがいが始まってしまい、時期が時期だけに気になる存在になってしまいました。せっかく勝利したオランダのルッテ首相にあのエルドアン大統領が今もキレています。
オランダの下院総選挙どうなった~?
はい、極右で大衆迎合派、口の悪い候補はみごとに破れました。次に行われるフランスの大統領選挙の趨勢を占うためにも重要な選挙でした。日本では、朝起きたらもう負けが確定していましたね。
オランダは立憲君主制です。国王が居るので、政治てきには首相がボスになりますね。また、下院にあたる「第2院」に法案、条約の先議権がある、つまり「第2院偉いよ」ですね。第2院は、150議席あり、今回はこの数をどれだけ取れるかが注目されました。
もしウィルダース氏が勝利したらどうなっていた?
事前にいろいろなところが書いていたのをまとめると、ウィルダース氏が勝利しても連立必至なので、連立してくれる政党がいないから政権を取る事はないだろうという話でした。実際、連立するという政党はほんとうにいなかったようでした。
万一、政権を取ったら、トランプばりの強硬策を次々と打ち出していたかもしれません。移民を理不尽に排斥し、差別を助長してしまうのは雰囲気悪い!
いちおうウィルダース氏まとめです。もういらんかな(笑)。
政党 自由党(PVV)2006年に結党
政治的な姿勢 反EU、ポピュリズム(大衆迎合主義)、反イスラム、厳しい移民政策
特徴 ヘアスタイル、じゃなくて差別的で過激な発言がとても多い
なぜオランダではポピュリズムが勝てなかったのか?
テレビで、オランダ市民へインタビューしていたのを見ました。そうすると若者は「ちゃんと教育を受けている人はウィルダースには入れないわよ」など理性的に反応しているようでした。でも、お年寄りへのインタビューが2人ぶん映ったのですが、2人とも「ウィルダースに入れるよ」と話していました。昔の故郷がグローバル化で変わっていくのが悲しい様子でした。
「オランダのトランプ」と言われたウィルダース氏。Twitterを象徴的に使ってポピュリズムの時代を演出しているかのようでした。でも、アメリカではトランプ大統領に反対するデモが行われ、真偽のわからないtweetをしてもっと嫌われています。オバマ氏が今回の大統領選挙の際、トランプタワーを盗聴していたというtweetもありました。
このような様子をすでに見ているオランダ市民は、「あれは違うな」と感じたのかもしれません。
そして決定的なのは、「オランダは、アメリカほど生活に不満がない」のではないかという意見です。アメリカは双子の赤字を抱える大国ですが、オランダは経常黒字国です。
「生活が苦しくて、何とかしてほしい!建前なんてどうでもいい!」と強く思わないと過激な候補には投票しないのが普通なので、今回は平和で豊かなオランダではポピュリズムは勝てなかったのだろうという意見が目立ちました。
オランダってこんな国
オランダという国のプロフィールをちょっと載せておきます。外務省のホームページを見させていただきました。
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/netherlands/data.html)
正式名称 オランダ王国
面積 41,864平方メートル 九州とほぼ同じだそうです
人口 17,048万人
首都 アムステルダム
言語 オランダ語
宗教 キリスト教が40%近い
オランダ王国が独立したのは1815年だったそうです。
国王 ウィレム・アレキサンダー国王陛下
首相 マルク・ルッテ閣下 自由民主国民党(VVD)
主な産業 小売、卸売り、製造業など
2015年のGDP 7,384億ドル
経済成長率 2016年の見通し 1.6%
日本などと比べると失業率は高いのですが、他の就業率の出し方でみると就業できる人は高比率で働いているそうで、実態は活発な経済状況とのことです。
輸出は、機械、輸送機器類と化学製品、鉱物性燃料。原油を輸出していて、黒字が続いています。使っている通貨はもちろんユーロです。
国王陛下はなんとなくわかるけど、首相は閣下と呼ばれるのですね~。オランダは古くから日本とも交流があって親しみがある国のはずでしたが、最近は知らない国という雰囲気がします。
トルコとオランダが険悪な件
ここで最近ケンカになってしまった事情について書いておきます。トルコリラは、日本人にも人気の通貨ですからバイナリーオプションとFXと両方やっている人もいます。トルコリラは2017年は良いんじゃないかと言われていたのに、またまた地政学リスクのタネがまかれてしまったかもしれません。
オランダがトルコを拒否したから、トルコが怒ったと
正確な日付が出てこないので、なしで書きますが、オランダで行われた「トルコ系住民の集会」にトルコからはるばる参加しようと訪れたトルコ閣僚の入国が阻止されたというので、トルコが怒ったという事件から、ややこしくなっています。
3月13日には、トルコのクルトゥルムシュ副首相が、オランダとの政府高官レベルでの協議を取りやめるという発言をしました。
という流れです。
オランダが、トルコ閣僚の入国を止めた理由は「高官が政治活動を行うのはふさわしくない」といったぼんやりとしたものでした。なので、このケンカは「演技ではないか」という報道も出始めているくらいです。たしかにちょっと掴みどころのない気はしますね。
トルコが神経質な理由
そうはいっても、トルコでは4月に国民投票を控えています。これは、「大統領権限を強化する憲法改正案の是非を問う国民投票」です。
つまり「エルドアン大統領がもっと威張れるように憲法変えても良い?」という国民投票です。トルコでは首相のほうが権限があって、エルドアン大統領が首相だったころは気にならなかったのですが、いまは大統領になってしまったので、この立場の権力を強めたいということみたいですね。
アメリカの借金「連邦債務上限引き上げ期限」
他のことを書きすぎまして、アメリカの「連邦債務上限引き上げ期限」問題は、サラッとにします。
アメリカは借金大国
この問題は、もともとアメリカって借金を使ってきた国なので、もっと借りられるようにしたいという話です。で、たくさん借りられるようにしたんだけど、その期限が3月15日だよ、どうする?って感じです。
結果がまだわからない
FX会社の経済ニュースを見ても、もう3月19日だというのにこの件に関して載ってないのです。15日から週末にかけては、G20(財務省と中央銀行)もありましたし、そんなニュースばかりです。
16日にトランプ政権が2018会計年度(17年10月~18年9月)の予算方針というのを公表したそうですが、すみません読んでいません( ;∀;)。
まとめ
もとからスケジュールが決まっているFOMCや日銀金融政策決定会合、そして今後のユーロの雰囲気を決めるオランダの選挙のほかに、トルコがそのオランダとケンカはじめちゃったね、ということで何が起こるかわからなかった3月15日と16日でしたが、ドル/円がFOMCに反応して、100pips以上下がり、週末も陰線引けだったのは目立ちますが、やっぱり雑誌などで騒がれていたような大クラッシュというのじゃなかったですね。
ドル/円のボラティリティも今年の1月よりは3月のほうが低いです。1月から50pipsくらいのレンジみたいにも見えます。
レンジブレイクは起きるでしょうから、方向はわかりませんが今後もちょっと気にしてみておきましょう。
※ロイターのインターネット記事、NHKのニュース番組などからのメモ、外務省サイトなどを元にまとめさせていただきました。
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