利益確定売りとは? 為替・金融FX用語解説

よく聞く言葉、「利益確定売り」の意味を初心者の方向けに解説しますよ。

「利益確定売り」は私たちトレーダーもしますが、機関投資家がすれば市場が大きく動くことがあります。

為替市場の用語集はこちら

利益確定売りの基本的な意味


まず一般的な意味です。
もちろん、世の中には「利益確定買い」もあるのですが、すべて売りと買いの違いだけです。

利益確定売りとは?

「利益確定買い」の意味を知りたい方は、この反対だと思ってください。

持っている通貨(為替)、株、債券や金融商品などが値上がりしたときに売って、利益を確定すること。
利益を確定するというのは、株なら現金にすることですし、外国の通貨なら円にするということです。
利益確定売りをされた銘柄は、ふつう価格が下がります。
(利益確定買いでは価格が上がります)

利益確定売りは英語でなんていう?

似た言葉 利食い売り
反対の言葉 損切りの売り
英語 profit-taking

反対の言葉は、「利益確定買い」ではないかとも思いますが、投資活動ってやっぱり「儲かったか損したか」じゃないかと、反対の言葉は、「損切りの売り」にしました。

ほかに利益確定売りの後に起きやすい「買戻し」という言葉もあります。
まだまだ「この相場は上がる」と考えている人が、いったん利益確定売りをしてからまた買うとか、ほかの人が押し目だと思って買うとか、そういうときにいいます。

FXの利益確定売りが起こるときとは(ファンダメンタルズ)


(シカゴのCMEグループのホームページ。IMMポジションはここで発表されたのを、いろいろなFXサイトがグラフにしている)

利益確定売りは、政治的なイベント、機関投資家の方針変更などで大きく市場を動かすことがあります。
ここからFXを中心にみてみましょう。

FXの利益確定売りをみるときに、思い出すべきこと

為替だけちょっとわかりにくいので、ここを確認しておいてください。

・株は基本、買いポジションを持つのが普通。
・為替のトレードであるFXは、ドル/円の売りっていうこともできる。
・ドル/円の売りは、円の買いになる。
・ドル/円の買いは、円の売りになる。

利益確定売りをする人は、もともと買いポジションを持っていた人ってことになりますよね(^^)/
利益確定買いの人は、それまでに売りポジションを持っていた人。なので、FXや先物みたいに売りからスタートできる投資対象でしか考えなくて良いのです。

(このブログはバイナリーオプションのブログだから、FXの人多いと思うけど)

利益確定売りと利益確定買いが起こるとき

ファンダメンタルズの面で、起こりやすいときです。

起こるとき 利益確定売り 利益確定買い
悪いニュースが流れたとき、流れそうなとき 株や悪くなりそうな国の為替を持っている人が利益確定売り 下がる原因なので、利益確定買いはしない(はず)
ただし、噂ですでに下がっていた時はここから上がることもあるので注意
季節理由 新年度(日本は3月)にポジションの整理のために利益確定売り 新年度にポジションの整理のために利益確定買い(買いか売りかは、そのときによる)
IMMなどが動いた時 シカゴIMMポジションで、買いのポジションが大きすぎたときに、ある日利益確定売りになる(相場は下がる) 利益確定売りの反対

ニュースをみるときは、「どちらの国に良いニュースなのか?」が大事なのです。が、わかりにくいですね。
大手の機関投資家は、独自のルールもあっていつ利益確定売りをするかわかりません。
ロイター、日本経済新聞のサイトなどでちょくちょく見るのですが、バイナリーオプションの人はぼんやり見ておけばいいかな。

IMMポジションの利益確定売りなんかは、検索すればすぐにグラフが出てくるのでチェックしやすいです。
ここはほかに「200週移動平均線を超えたら買い」というルールがあるらしく、市場でも200週移動平均線は注目されています。

IMMポジションをみるところ

日本の機関投資家いろいろ


(有名なGPIFのホームページ。意外とみたことないよね)
けっこう世界に影響を与えるお金を持っているといわれる日本の機関投資家。
こんな感じです。
が、覚えなくて良いですw

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)
国家公務員共済組合連合会
地方公務員共済組合連合会
日本私立学校振興・共済事業団

などなど。
GPIFは株の人のなかで有名ですが、為替も買ったり売ったりしています。

利益確定売りはFXでどう使われているか

ここまで、一般的なところを書いたので、個人のFXトレーダーが上手に利益確定売りをするにはどうしたらいいか、っていうのにしましょう。

個人のFXトレーダーが利益確定売りで気を付けること

トレードの理想は「損小利大」といいますが、研究の結果、こういうことがわかっています。

・トレーダー心理として、誰でも利益確定売りをすぐにしてしまい、少ない利益で満足してしまう
・トレーダー心理として、誰でも損切りを後回しにして、損失をどんどん増やしてしまう

ということで、こうしたい気持ちを我慢して計画的に利益確定売りをすることが大切です。
どうすればいいかというと、ポジションを取る前に利益確定売りをどこでするかを決めておいて、そのとおりにするのです。

この研究はプロスペクト理論とか行動ファイナンス理論とか、行動経済学とか、いろいろ呼ばれています。
研究した人はノーベル経済学賞も取りましたが、理論の名前とかを覚えるよりも、「あるあるだから気を付けよう」と知っておくだけで良いと思います。

プロスペクト理論(野村証券)

利益確定売りは、海外バイナリーオプションにどう関係するか?使い方は?

利益確定売りが出たときは、ポーンと為替が動くときがあってそれを使ってバイナリーオプションができます。
(利益確定買いも同じようにできます)

経済指標のときの利益確定売りを使ったバイナリーオプション


(2018年9月13日のECBのときのユーロ/ドルの5分足)

要するに、経済指標トレードの一手法です。
まえにも何度か書いたのですが、新しい例を出してみました。

最近のECB(ユーロの中央銀行みたいなところ)の政策金利発表のときのチャートです。

青い線が、政策金利の発表の時間です。あまり動いていませんが、発表の前に上昇していたので、発表と同時に利益確定売りが出て、下がっています。

このときに、3分~15分くらいのバイナリーオプションで勝つ確率が高くなります。

この日は、45分後にECB総裁のドラギさんの記者会見がありました。そのときのほうがよく上昇しています。
ただし、この後の利益確定売りは、パッと下がっていないので、バイナリーオプションはしにくいですね。

利益確定売りまとめ

海外バイナリーオプションでは、素早く利益確定売りが出そうなときを狙うのがよさそうですね(‘ω’)ノ

利益確定売りに関係する専門用語解説

利益確定売り・・なにかの銘柄を買っている人が、儲けを確定するために売る。その人はその後現金を持つことになる点にも注目。

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